不器用さんと恋に落ちる。



「わっ…!痛…」



洗面所に着いて、洗濯機に洗濯物を入れようとしたとき、急に誰かから強く押されて尻もちをついた。

驚いて見上げると短髪のヤンキーがこっちを睨んでいる。



「追い越してんじゃねえ!俺は10分も待ってたんだ!!」



私は30分くらい待ってたんだけどな…と思いながら立ち上がる。



「…あの…私の方が先に待ってたと思います…」

「あぁん!?なんか文句あんのか!?」



勇気を出して意見を言ってみたものの逆効果。

ずかずかと詰め寄ってくる。

どうしたらいいか分からず、パーカーの裾を握りしめて後ずさりをした。
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