スパダリ救急救命士は、ストーカー被害にあった雑誌記者を溺愛して離さない~必ず君を助けるから。一生守るから俺の隣にいろ~
メッセージ4件、電話が1回。
瑠花はスマホの着信履歴を見ながら目を伏せた。
あれ以来、蓮からのメッセージを見るか迷ったまま、結局見ていない。
さよならと書いてあったら嫌だし、今まで通り「友達」でいられる強い心も持っていないからだ。
瑠花はメッセージを見ることができないまま会社へ。
仕事は上の空でまったく手に付かなかった。
定時で仕事を終え、いつものように電車に。
電車の中でスマホを取り出し、メッセージを見るか迷ってまたカバンに仕舞う動作を何度か繰り返したが、結局開くことはできなかった。
「あ、お醤油買って帰らないと」
溜息をつきながら電車を降り、いつもの改札へ。
ICカードをかざそうと思った瞬間、そこにいるはずがない蓮の姿に瑠花は目を見開いた。
急いで向きを変え、改札から離れる。
「瑠花! 待ってくれ、瑠花!」
蓮は急いでICカードをかざし、改札を通過する。
電車から降りてきたたくさんの人波に逆らいながら蓮は瑠花を追いかけた。
「待ってくれ、瑠花! 姉なんだ! 頼む、待ってくれ!」
「えぇぇっ!?」
あまりにも大きな声の驚きに、たまたま横を通過した女子高生が振り向く。
……姉? 姉って言った?
姉って姉よね? お姉さんのことだよね?
名前がアネさんではないよね?
驚きすぎて思わず足が止まってしまった瑠花は蓮にグイッと抱き寄せられた。
「土曜はごめん」
蓮の息は少し上がっている。
「来てくれたことも昨日の夜まで知らなくて、姉と会ったことも知らなくて……ごめん」
蓮の身体は冷たい。
もしかして改札の外でずっと待ってくれていたの……?
「瑠花……ごめん」
なんでそんなに切なそうに名前を呼ぶの……?
瑠花は躊躇いながらそっと蓮の背中に手を回した。
瑠花はスマホの着信履歴を見ながら目を伏せた。
あれ以来、蓮からのメッセージを見るか迷ったまま、結局見ていない。
さよならと書いてあったら嫌だし、今まで通り「友達」でいられる強い心も持っていないからだ。
瑠花はメッセージを見ることができないまま会社へ。
仕事は上の空でまったく手に付かなかった。
定時で仕事を終え、いつものように電車に。
電車の中でスマホを取り出し、メッセージを見るか迷ってまたカバンに仕舞う動作を何度か繰り返したが、結局開くことはできなかった。
「あ、お醤油買って帰らないと」
溜息をつきながら電車を降り、いつもの改札へ。
ICカードをかざそうと思った瞬間、そこにいるはずがない蓮の姿に瑠花は目を見開いた。
急いで向きを変え、改札から離れる。
「瑠花! 待ってくれ、瑠花!」
蓮は急いでICカードをかざし、改札を通過する。
電車から降りてきたたくさんの人波に逆らいながら蓮は瑠花を追いかけた。
「待ってくれ、瑠花! 姉なんだ! 頼む、待ってくれ!」
「えぇぇっ!?」
あまりにも大きな声の驚きに、たまたま横を通過した女子高生が振り向く。
……姉? 姉って言った?
姉って姉よね? お姉さんのことだよね?
名前がアネさんではないよね?
驚きすぎて思わず足が止まってしまった瑠花は蓮にグイッと抱き寄せられた。
「土曜はごめん」
蓮の息は少し上がっている。
「来てくれたことも昨日の夜まで知らなくて、姉と会ったことも知らなくて……ごめん」
蓮の身体は冷たい。
もしかして改札の外でずっと待ってくれていたの……?
「瑠花……ごめん」
なんでそんなに切なそうに名前を呼ぶの……?
瑠花は躊躇いながらそっと蓮の背中に手を回した。