花系男子はアナタっ子
*花系男子と冬*

新たな異変


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校長先生のお祖父さんが所有する山を、学園で貸し切りにしてもらい、一泊二日のスキー合宿。

小さめな宿も完備されていて、この敷地を貸しきるなんて……と思うけど、身内だから、と快くお祖父さんが安く貸してくれているそう。


荷物を置いて、注意事項の後、早速滑り始めた……のはいいんだけど。


「……っ」

「ははは、すみれちゃんはスキー初めてなのかい?」

「う、うん」

私の歩く足はガチガチなのに、隣にいる橙果くんは軽い足取りで、しかも私の方を見る余裕がある。

橙果くんも初めてなのに。

「このままおりて、斜面で止まれないまま急降下したらどうしよう……とか考えると、なかなか」

「まあ景色は良くても、怖さはあるよね。だから、あの三人はすごいと思うよ」

「え?」

橙果くんが見つめる先からその三人が、滑りおりてくる。
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