花系男子はアナタっ子
*これからも一緒──*

花系男子とエピローグ






フラワーパークへ、皆で出かけてからというもの──


「すみれー膝枕ー」

「僕も。あと頭撫でてね」

膝には夢莉くんと千莉くんが寝転び、

「フフッ君はいつも可愛らしいね」

私の手をとり、また口付けようとする仕草ばかりする橙果くんに、

「もっと構ってくれよー!!すーみーれー!」

後ろから強く抱きついてくる太陽くん。

それを見て徐々に眉間にシワがよっていく蒼葉くん。

やたらとくっつく四人に蒼葉くんがこの顔をするっていうのが日課、みたいなものになっている。
私へのスキンシップ度が増すばかりだから。


「お前ら……調子に乗るなよ?すみれは俺と両想──」

「そんなのわかんないよ!すみれが蒼葉よりもーっと、ぼくの方が好きになるかもしれないんだから!」

勢いよく起き上がり夢莉くんは声を張って自信ありげに告げる。

「はあ!?」

「確かに、これからも一緒にいるんだし、心変わりのチャンスはいくらでもあるよね。僕も頑張ろっと」

「千莉……お前も夢莉みたいなこと言うのかよ」

寝転びながらも、ガッツポーズをする千莉くんは、私と目が合い微笑んだ。
そんな双子たちに対し、蒼葉くんはため息をつく。

「双子くんだけではないよ。ね、太陽くん」

「もち!ライバルってわけでっす」

僕らもだよ、と橙果くんと太陽くんは挑戦的な視線を蒼葉くんへ送った。

この会話を何度聞いたかわからない。
なのに毎日はじめてするやりとりみたいに言い合うから、不謹慎かもしれないけど……少し微笑ましくて。

「すみれ、そんな笑ってられなくなるよ多分」

「え?」

夢莉くんが急に不吉なことを……

「だっていっぱいぼくらのアプローチを受けることになるんだから」

「そうそう。僕ら五人ぶんの」

「蒼葉くんに負けないラブでーす!」

手でハートを作る三人。

「蒼葉くん、いいのかい?何も言わなくて」

橙果くんが聞けば、蒼葉くんは私を見た。

「……よそ見すんな。以上」

余裕がある素振りを見せる蒼葉くんに、また部屋が騒がしくなっていく──


「な、仲良くね?」

すぐにわかった、と返事が来たけど、

『仲良く、私の取り合いっこをする』と五人は言った。


花が人の身を得るなんて、ありえないことだけど、当たり前になりつつあるこの日常が、
これからも続くと良いな──



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