花系男子はアナタっ子
*花系男子と学園生活*
三人の人気
台風の影響でもらってきた花たちが、人となり──家に住む、と。
「……夢か」
外から鳥のさえずりがかすかに聞こえ、起きなければと思いながらも寝返りをうった。
随分と内容の濃い夢だったな。
「よいっしょ……」
まだ寝たい気持ちを振り払い、うっすらと目蓋を開けた。
開眼と同時に、笑った顔が二つ視界いっぱいに広がって……
見開く目、驚きのあまり叫びそうになる口を声が出る寸前に塞がれた。
「んむっ!」
私の口を塞いだ手の主は、と目で辿れば夢に出てきた……
「朝から悲鳴とかやめろ、現実だ」
「おはよう、すみれ」
「寝ぼけてないよね?あとぼくらのこと、勝手に夢にしないでくれる?」