花系男子はアナタっ子
我慢しない
*
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そんな日々がしばらく続いたある日。
「すみれちゃん、ちょっといい?」
「え?うんいいけど」
普段ほとんど話さない女子グループに呼ばれ後ろをついていけば、人がいない屋上前の階段まで連れてこられた。
徐々に生徒たちの声が遠のき、吸った空気がひんやりとしたものに変わる。
「少し前から気になってたんけど、すみれちゃん、あの三人と最初から知り合いだったの?」
「というか、そうだよね」
「編入初日から一緒のとこ何回も見たって話、聞いたんだから」
追い詰めるような鋭い視線が、真っ直ぐ私に突き刺さる。
「えっと……」
本当はもらった花です、とは言えないし……。
言ったところでもっと悪い方向に話がいっちゃうだろうから……