花系男子はアナタっ子
大事な個性
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数日間、双子同士買った服を共有しあいながらの、ベッドをステージにお着替えごっこが私の部屋で繰り広げられていた。
蒼葉くんはもう定位置の机の椅子にいるけど、三人の姿を見ると、やっぱり会計後に感じた違和感は消えない。
理由はリーズナブルだと選んだ服屋のこと。ほとんどシンプルな物ばかりで、どれを選んでも似たような物、色違い物に見えるってこと。
この違和感、払拭せねば。
携帯で服屋を検索すると、お財布に優しい激安なお店を見つけた。
「これだ。……皆少し暑いけどお出かけしよう」
『本当!?』
観客役とモデル役を交互にしていた双子は手を合わせて目を輝かせる。
蒼葉くんは、別にいいけど……と立ってくれた。
「双子くんたちは、日傘しなね」
はーい、と元気のある返事が返ってきて、私も楽しみになってきた。