花系男子はアナタっ子
*花系男子、再び*

癖のある花


特に大きな問題が起きることも、三人のことが両親にばれることもなく無事に夏休みが終わり、水やり以来の登校。


「……まだまだ暑いじゃん。ぼく溶ける」

「少しは慣れてきたんだけど、やっぱり僕たちにはキツいよね」


道中、暑い暑いと言いながら歩いてるけど……家を出てからすぐ双子に挟まれ、腕を組まれたから、私も暑い。


「……離れたら多分、暑さやわらぐんじゃないかな」

「それはイヤ」

「僕たち、すみれにくっついてる時の方が我慢できるの」


なんだそりゃ、とは思うけど言えない。
もう少しで学園に着くから、そこまで私も我慢──
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