「私は、武器」
ドン、と鈍い音の振動が、衝撃が、私の背中を壁にぶつけるほどに後ろへと押した。
鼓膜と腕がじんじんと痺れ、思わずソレを取り落とした。
ー ガチャ、と、煙を吐いている細長い筒が崩れる。
なんだ、あの少年は、戦っていたのか、それとも出来上がったこれらを売りさばいて、金銭を得ていたのか。
どの道、私たちが生きる為に必要なものを手に入れるのに必要だったのだろうから、仕方のないことだろう。
例え、人殺しに間接的に関わることに、同意なく使われていたのだとしても、彼を手伝えていたのだったならば、後悔はなかった。
けれど、ごめんなさい。
もう、私はあなたを支えることが、出来なくなってしまったようです。
私をここまで、一人ぼっちにしたりせず、一緒にいてくれてありがとう。
彼は、確かに私のKnightだった。
そして私は、彼の姫様。
きっと、そうだった。