糖度8%

第1章

思い返してみれば今までの人生、私の辞書に「一生懸命」なんてなくて










『立花はどうすんだ?進路。』

愛華『どうしよう……特に行きたいところもないんですよね』

『なんだそれは。お前せっかく優秀なのに…』









それなりのことをそれなりに、そこそこに



そんな人生を歩んできた。









『じゃあどうせなら受けてみたらどうだ、県内一頭いいとこ。』


















愛華『それって、成平高校………ですか?』









受験がもう迫って後には戻れなくなった中学3年生の冬。




当時の担任からのたった一言

たったそれだけで私は意図も簡単に進路を決めた。









そして









愛華「…………うそ、」









あろうことか合格してしまった、県内一の難関校…成平高校に。









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昔から、色んなことをなあなあにやってきた。




勉強だって部活だって、友達付き合いだってそれなりに。
楽しけりゃいいでしょ?そんなスタンス

だけど元々要領がいいのかそれなりに勉強もできて、っていうか結構できて
特に上を目指してるわけでもないのに成績は割と上の方。









愛華「………合格、しちゃったよ」









そんな私、立花愛華

つまんない人生の真っ最中。









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そしてこれは、今まで何もかもを中途半端に生きてきた私が



















ーーー 悪いけど俺、顔で決めるような女大っ嫌いなんだよね









初めて……「一生懸命」という言葉の意味を知った



恋のお話なのである。
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