2人の王子は姫を自分の物にしたい。
これが、私の人生初めての一目惚れだった。


私が釘漬けになっていると「どうしたの?」と波音が首を傾げる。


「ねえ、あの人って誰?」


みんな顔に見覚えはあるらしいけど名前を知らなかったので聞きに行くことになった。


まってまって、そんな勇気ないんだけど?


私が目で訴えていると、


「そんな顔してもだめ。私たちはここで待ってるから行ってきな」


そう言って心音が私を彼のところに連れて行った。


押された勢いでドッジを終えたばかりの彼の目の前にきてしまった。
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