好きになった人は有名人!?
連れてこられたのは、車。

どういうこと?


「乗ってくれる?」

「え、でも...」

「何もしないから、ね?」

「あ、いや...まだ仕事が残ってて...」


そうだ。

私はまだ、仕事が残っている。


私の仕事はテレビ局で雑用をしていた。

もともとは、制作に関わりたかった。

なのに、気づいたら雑用を押し付けられていた。


「もしかして、ここで働いてるの?」

「はい...」

「そっか。じゃあ、仕事終わったらここに来てくれる?」


と、メモ帳に何かを書いて渡してきた。

どうしてそんなことを...?


「いつでも大丈夫だから。待ってるね」

「わかりました」


私の返事を聞いた夏川颯大さんは、満足そうに笑顔を私に見せてから車に乗りこみ去っていった。
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