波間に揺れる白い星
夜になり、雨が降ってきた。
恭介は部屋で本を読んでいたが、美咲が突然部屋を訪ねてきた。
「恭介くん、暇?」
「うん、まあ暇かな。でも、雨だしどこにも行けないよね。」
「じゃあ、トランプしようよ。」
「トランプ?」
美咲は手に持っていたトランプを見せながら、「雨の日はこれが一番楽しいんだから」と笑った。
二人でリビングのテーブルに座り、カードゲームを始めた。
何回しても美咲が圧勝していた。
「うそだろ……なんでこんなに強いの?」
「ふふ、私こういうの得意なんだよ。」
「いや、でも次は絶対負けないからな!」
恭介が真剣な表情でカードを引く姿を見て、美咲は笑いを堪えられなくなった。
「恭介くん、本気になりすぎだよ。」
「だって、美咲ちゃんが強いから!」
二人で笑い合う時間は、雨の音を背景に、どこか特別なものに感じられた。