波間に揺れる白い星
夜空に花火が打ち上がる音が響く。
「花火、綺麗だね。」
美咲が呟くように言うと、恭介は隣で頷いた。
「うん。でも、美咲ちゃんの方が綺麗だよ。」
「……え?」
不意に出た言葉に、恭介が気づいて振り返ると、美咲が顔を赤くして彼を見つめていた。そして、言い訳をはじめた。
「あ、いや、そういう意味じゃなくて!その、浴衣姿がすごく似合ってて……!」
「ふふ、わかってるよ。ありがとう、恭介くん。」
美咲が優しく笑うと、恭介の胸の中に何か温かいものが広がった。