波間に揺れる白い星




「うん。だって、一瞬だからこそ忘れられないでしょ?」



美咲の言葉に、恭介は黙り込んだ。一瞬の輝きが忘れられない──その言葉が、美咲そのもののように思えたからだ。




「……美咲ちゃんは、そんな花火みたいなこと考えるんだね。」




「どういう意味?」





「いや、なんていうか、儚いけどすごく大切なもの、みたいな。」



美咲は少し驚いた顔をしたが、やがてふっと笑った。



「……変なの。でも、そういう風に考えてくれるの、ちょっと嬉しい。」



その笑顔に、恭介は胸がぎゅっと締めつけられるような感覚を覚えた。


















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