波間に揺れる白い星
祭りからの帰り道。二人は夜道を並んで歩いていた。街灯の明かりがぽつぽつと灯り、草むらからは虫の鳴き声が聞こえてくる。
「楽しかったな。」
恭介がそう言うと、美咲は小さく頷いた。
「うん、楽しかった。」
「でも、なんだかあっという間だったな。時間が経つの早いっていうか。」
「それは、恭介くんが楽しかったからでしょ?」
「まあ、そうかもな。」
恭介は少し照れくさそうに笑った。その時、美咲がふと立ち止まった。