波間に揺れる白い星

帰り道の告白






「……ねえ、恭介くん。」


「ん?どうしたの?」


「私、こんな風に楽しい時間を過ごすの、久しぶりなんだ。」


「そうなの?」



美咲は静かに頷いた。



「うん。ここに来る前は、毎日が同じで、楽しいことなんてあまりなかったから。」



「それって……家族のこと、関係ある?」


美咲は少し驚いたように目を見開いたが、すぐに視線を下げた。



「……そう。当たってるよ。」
















< 34 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop