波間に揺れる白い星
不思議な同居生活
翌朝、恭介がキッチンに向かうと、美咲が朝食を作っていた。
「おはよう、恭介くん。朝ご飯、すぐできるよ。」
「おはようございます……って、あれ、美咲ちゃん早起きなんですね。」
「うん。朝は涼しいからね。恭介くんは朝は弱いの?」
「あんまり得意じゃないです。でも、こんなにちゃんとした朝ご飯を見たら目が覚めますよ。」
テーブルには味噌汁や焼き魚が並び、まるで旅館の朝食のようだった。
「美咲ちゃんって、料理得意なんですね。」
「そうかな?ここに来てから、自然とやることが増えただけだよ。」
「それでもすごいですよ。俺なんて、インスタントラーメンくらいしか作れないですし。」
恭介が苦笑いしながら言うと、美咲はクスリと笑った。
「じゃあ、今度料理教えてあげようか?」
「え、俺が料理……?」
「きっと楽しいよ。簡単なものから教えてあげる。」
美咲の提案に、恭介は「うまくできる気がしないけど」と思いながらも、「よろしくお願いします」と答えた。
その時の美咲の笑顔がどこか嬉しそうで、恭介は少し照れくさくなった。