波間に揺れる白い星
「俺、美咲ちゃんがいなくなるの嫌だ。」
「……私だって、本当はここを離れたくないよ。でも、どうしようもないの。」
「でも……。」
恭介が言いかけたその時、美咲が小さく首を振った。
「大丈夫。恭介くんが言ってくれたみたいに、私もどこに行っても頑張るから。」
彼女の言葉は前向きだったが、その微笑みはどこか壊れそうに見えた。
「でも、約束してほしい。」
「約束?」
「……恭介くんが、私のことを忘れないって。」