波間に揺れる白い星
再会を果たした二人は、海辺へ向かった。
波打ち際を歩きながら、美咲は恭介に向かって呟いた。
「ねえ、東京の生活って、やっぱり忙しい?」
「まあ、確かに忙しいけど……でも、ここに来るために頑張れた気がする。」
「ここに来るため?」
「そう。美咲ちゃんに会うために、ずっと頑張ってたんだ。」
恭介の真っ直ぐな言葉に、美咲は足を止め、波打ち際で彼を見つめた。
「……本当に、そう思ってくれてたの?」
「当たり前だろ。俺、美咲ちゃんとの約束、ずっと大事にしてたから。」
「……ありがとう。」
美咲の目には涙が浮かんでいたが、その表情はどこか安堵しているように見えた。
「恭介くんは変わらないね。優しくて、まっすぐで……だから、私も変わらないでいられたのかもしれない。」
その言葉に、恭介は少し驚いたように彼女を見た。
「美咲ちゃんが変わらないでいてくれたおかげだよ。俺がこうしてここに来られたのは。」
二人はしばらく見つめ合い、自然と手を繋いで歩き始めた。