白波銀行おひとりさま女子事情

もちろんメンバーのテンションだって違うし、客席も初日より二日目の方が盛り上がることが多い。

だから、全く同じということは絶対にないんだ。

そして迎えた二日目は、期待通り昨日とは少し曲順も演出も替わっていて、昨日はなかったメンバー全員のMCも聴くことができた。

会場も昨日を上回る盛り上がりで、「これだから複数参加は辞められないんだよね」って、帆波と熱く語り合った。

でも、夢のような時間は瞬く間に過ぎて、明日からはもう仕事だ。

翌朝、後輩の岬ちゃんに期待されていたお土産を持ち、満員電車に揺られて職場へ向かう。

「おはようございます。お休みありがとうございました」

営業場へ行き、職場のみんなに休み明けのご挨拶。

「おはよう。ライブは楽しめた?」

「はい、お陰さまで」

部長の言葉に、笑顔で頷く。

こうして、私の推し活ライフは今日も続いていく。


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