白波銀行おひとりさま女子事情
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毎日が飛ぶように過ぎていく中、クリスマスを目前に控えた金曜日。
「それでは、今年もあと十日、みんなで乗り切って行きましょう! 乾杯!」
「乾杯!」
課長の言葉に続いて、みんながグラスを合わせた。
今日は、美浜台支店恒例のクリスマス会兼忘年会。
毎年十二月に行っている飲み会で、今年も忙しい中みんなでなんとか仕事を早く切り上げて集まった。
「山崎さん、お疲れ」
「お疲れ様です」
適当に座った席順で、偶然隣同士になった船堂さんに声をかけられた。
「なんか一年早いよなぁ」
「そうですね」
ついこの前、年が明けたばかりだと思っていたのに、もう今年も終わろうとしている。
「山崎さんはクリスマス予定あるの?」
「え?」
いきなりそんなこと訊かれても困るんですけど。
「ないですよ、予定なんて」
イブもクリスマスも平日だし、どうせ今年も仕事に追われて終わるんだろうな。
「へぇ。じゃあ、俺とデートする?」
「………はい?」
なに?なんでそんな話になるの?