白波銀行おひとりさま女子事情

「だから、これからもおひとりさま同士女子会しよう!」

私がそう言うと、海輝が「うん、そうしよう!!」と、力強く賛成してくれた。

「あ、メッセージ来てる」

ふとテーブルに置いてあるスマホに視線を向けると、凪沙からLINEのメッセージが届いていた。

【Neo Moonのアリーナツアーのチケ当たったよ~!!】

「うそ、マジで!?」

「なになに、どうしたの!?」

「Neo Moonのライブのチケ、取れたって!」

「ホントに!? じゃあお祝いに乾杯しようよ!」

そう言って海輝がビールを頼んだ。

「ねぇ、里花」

「ん?」

「夢中になれるものがあったり、なんでも話せる親友がいればさ、おひとりさまも悪くないよね」

「……でしょ?」

だから私は胸を張って言いたい。

「おひとりさまですけど、なにか?」って。


< 73 / 135 >

この作品をシェア

pagetop