求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
アスカロンは泣いている私の頬を、懸命に舐めてくれた。これまでずっと、怒らせたのではないかと不安で怖かったのだと思う。ようやく安心したのか、ぽろりと大きな涙をこぼしていた。
私がアスカロンを抱きしめて泣いていると、団長は私の頭を撫でてくれていた。感情が昂ぶりすぎて、とても女の子らしい可愛い泣き方とは言えず、みっともない泣き方だったので、心配してくれたようだった。
「あれ? ……アスカロン。出て来たんだ? 良かったねー」
その時、セオドアののんびりとした声がして私たちは扉の方向を向いた。彼は両腕に魔導具らしい道具を、何個か抱えていた。
「ああ。ありがとう。見ての通り、持って来て貰ったそれらは、もう不要だ」
どうやらセオドアはアスカロンが咄嗟に作り出した結界を破れそうな魔導具を探し、団長はここでそれを試していたらしい。
「え。何々……なんだか、二人、あやしくない?」
団長が私の頭を撫でていたところを目撃してしまったせいか、セオドアは目を細め疑わしげな表情になってしまっていた。
「おい。勘ぐるのはやめろ……恋愛関係になど、なるわけがない」
私がアスカロンを抱きしめて泣いていると、団長は私の頭を撫でてくれていた。感情が昂ぶりすぎて、とても女の子らしい可愛い泣き方とは言えず、みっともない泣き方だったので、心配してくれたようだった。
「あれ? ……アスカロン。出て来たんだ? 良かったねー」
その時、セオドアののんびりとした声がして私たちは扉の方向を向いた。彼は両腕に魔導具らしい道具を、何個か抱えていた。
「ああ。ありがとう。見ての通り、持って来て貰ったそれらは、もう不要だ」
どうやらセオドアはアスカロンが咄嗟に作り出した結界を破れそうな魔導具を探し、団長はここでそれを試していたらしい。
「え。何々……なんだか、二人、あやしくない?」
団長が私の頭を撫でていたところを目撃してしまったせいか、セオドアは目を細め疑わしげな表情になってしまっていた。
「おい。勘ぐるのはやめろ……恋愛関係になど、なるわけがない」