求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
お父様がグレンジャー伯爵位を抵当に入れて大勝負に出るまでには、まだ日にちがある。だから、それまでに生きて行く道を見つければ大丈夫。
爵位は抵当に入れることは出来る。けれど、竜力を持つには国王が認めなければいけない……それでも、抵当に入れて、爵位がないと見做されれば不思議と消えてしまう、貴族にある竜力と胸にある紋章。
私も貴族令嬢として生きて来た頃には、子竜守として働いていた業務なんて出来なかった。けれど、今ではある程度は働くことにも慣れ体力だってある。
それに、ここで働いたお金だって、ある程度は持っていて……ええ。生きて行けるわ。ウェンディ。大丈夫よ。
くしゃりと握りしめていた手紙を延ばし、私はそれをエプロンにしまった。
「俺も……微力ながら職探しには、協力します。ウェンディお嬢様。お嬢様はアレイスター竜騎士団に入られてからも働き者で、団員にも評判が良かったです。団長や副団長だって紹介状を書いてくださるかもしれません」
「そう……そうね。ありがとう。ライル。励ましてくれて……」
「お嬢様……」
爵位は抵当に入れることは出来る。けれど、竜力を持つには国王が認めなければいけない……それでも、抵当に入れて、爵位がないと見做されれば不思議と消えてしまう、貴族にある竜力と胸にある紋章。
私も貴族令嬢として生きて来た頃には、子竜守として働いていた業務なんて出来なかった。けれど、今ではある程度は働くことにも慣れ体力だってある。
それに、ここで働いたお金だって、ある程度は持っていて……ええ。生きて行けるわ。ウェンディ。大丈夫よ。
くしゃりと握りしめていた手紙を延ばし、私はそれをエプロンにしまった。
「俺も……微力ながら職探しには、協力します。ウェンディお嬢様。お嬢様はアレイスター竜騎士団に入られてからも働き者で、団員にも評判が良かったです。団長や副団長だって紹介状を書いてくださるかもしれません」
「そう……そうね。ありがとう。ライル。励ましてくれて……」
「お嬢様……」