求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
21 青空
私が食堂で食事を摂っていると、珍しく誰かが隣に座り、またセオドアかと身構えた私は見慣れた顔を見て微笑んだ。
「……あら。ライル。お疲れ様」
長い遠征から帰ったばかりの彼は、数日の休暇が与えられているらしく、勤務中の竜騎士服ではなく身軽そうな私服を着ていた。
「お嬢様……あの、大丈夫ですか。俺の前では、強がらなくても大丈夫です」
隣に座るライルが私を見る痛ましそうな視線に、そういえば、ライルはまだ私が貴族の身分を失い、アレイスター竜騎士団を辞めねばならないと思っていると気がついた。
……いけない。父からの手紙を読んだ時、一緒に居た彼に大丈夫だと一番に伝えなければならないのに、色々あって遅くなってしまったわ。
「ライル。あの、その事なのだけど、実は解決したの。団長に相談したら、とある方が、私を家に迎え入れてくださって……もっと早く伝えれば良かったわ。ずっと、私のことを心配してくれていたのね」
傍流貴族がお金目当てで養子を迎えることは、割と良くあることなので、ライルはほっと息をついた。そして、これは全くの嘘という訳ではないので、微笑む私も罪悪感なくすらすらと話すことが出来た。
団長に相談したら契約結婚して貰い、貴族の身分を得たので子竜守としての仕事を続けられることになった。
これは、恋愛禁止のアレイスター竜騎士団の、誰にも……知られる訳にはいかない事だけれど。
「ああ! そうだったのですか。それでは、ウェンディお嬢様は子竜守として、残ることが出来たのですね。本当に、良かったです……」
「……あら。ライル。お疲れ様」
長い遠征から帰ったばかりの彼は、数日の休暇が与えられているらしく、勤務中の竜騎士服ではなく身軽そうな私服を着ていた。
「お嬢様……あの、大丈夫ですか。俺の前では、強がらなくても大丈夫です」
隣に座るライルが私を見る痛ましそうな視線に、そういえば、ライルはまだ私が貴族の身分を失い、アレイスター竜騎士団を辞めねばならないと思っていると気がついた。
……いけない。父からの手紙を読んだ時、一緒に居た彼に大丈夫だと一番に伝えなければならないのに、色々あって遅くなってしまったわ。
「ライル。あの、その事なのだけど、実は解決したの。団長に相談したら、とある方が、私を家に迎え入れてくださって……もっと早く伝えれば良かったわ。ずっと、私のことを心配してくれていたのね」
傍流貴族がお金目当てで養子を迎えることは、割と良くあることなので、ライルはほっと息をついた。そして、これは全くの嘘という訳ではないので、微笑む私も罪悪感なくすらすらと話すことが出来た。
団長に相談したら契約結婚して貰い、貴族の身分を得たので子竜守としての仕事を続けられることになった。
これは、恋愛禁止のアレイスター竜騎士団の、誰にも……知られる訳にはいかない事だけれど。
「ああ! そうだったのですか。それでは、ウェンディお嬢様は子竜守として、残ることが出来たのですね。本当に、良かったです……」