求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
団長と結婚をしているとは言っても、ただの契約結婚だし……アレイスター竜騎士団は恋愛禁止なのよ。しっかりしないと。
◇◆◇
「……参ったね。今まで熱を出したことはなかったのに、アスカロンが体調を崩しているんだよ。無理矢理に連れて行っても、それはそれで御不興を買うだろうからね」
「そうか。俺が陛下には説明するから、連れて行かない。ここでゆっくりと休ませてやってくれ」
団長とジリオラさんが難しい表情をして会話しているのが見えて、そこに偶然通りがかった私は不思議に思った。
アスカロンは昨日からあまり体調が良くないようで、薬の入ったミルクを飲ませていたんだけど、今朝には本格的に風邪をひいてしまったようなのだ。
けれど、子竜はまだまだ免疫があまりなく、風邪をひいてしまうこと自体は、たまにあることだったので、私はあまり気にしていなかった。
団長は正装姿ですっきりと前髪を上げていて、いつも以上に格好良かった。そんな彼が足早に去ってから、ため息を何度かついていたジリオラさんに私は近付いた。
「あのっ……何か、あったんですか?」
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「……参ったね。今まで熱を出したことはなかったのに、アスカロンが体調を崩しているんだよ。無理矢理に連れて行っても、それはそれで御不興を買うだろうからね」
「そうか。俺が陛下には説明するから、連れて行かない。ここでゆっくりと休ませてやってくれ」
団長とジリオラさんが難しい表情をして会話しているのが見えて、そこに偶然通りがかった私は不思議に思った。
アスカロンは昨日からあまり体調が良くないようで、薬の入ったミルクを飲ませていたんだけど、今朝には本格的に風邪をひいてしまったようなのだ。
けれど、子竜はまだまだ免疫があまりなく、風邪をひいてしまうこと自体は、たまにあることだったので、私はあまり気にしていなかった。
団長は正装姿ですっきりと前髪を上げていて、いつも以上に格好良かった。そんな彼が足早に去ってから、ため息を何度かついていたジリオラさんに私は近付いた。
「あのっ……何か、あったんですか?」