求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
「ええ。こちらで働かせて頂きまして、三十年は越えます。殿下が生まれた時のことも、覚えておりますよ。亡き夫も、今の殿下の姿を見てきっと喜ぶでしょう……そんな私から言わせていただくと、ユーシスが何も言わず耐えているからと言い過ぎやり過ぎです。王族という立場を利用した虐めですよ。お恥ずかしい」
「ジリオラ。しかし、これは……」
団長の責任を問いたいジルベルト殿下は、顔を歪ませていた。どうにかして、団長が悪いとこじつけたいようだ。
自分がやった事は認めないで……最低な人。
「別に死んでも構わないと思って、今、ここにおります……ですが、私をここで切って捨てれば、必ず両陛下からお怒りを受けますよ。アレイスター竜騎士団の前々団長であるイスマエル・ラモルリエール。王族の皆様の命を救うため亡くなった、あの男の妻を殺したと、そんな汚名を着たいのならば」
ジリオラさんは啖呵を切って、その場は沈黙に包まれた。
……知らなかった。ジリオラさんの亡くなった旦那さんは、アレイスター竜騎士団の団長だった人なんだ……。
「……したくない」
「ジリオラ。しかし、これは……」
団長の責任を問いたいジルベルト殿下は、顔を歪ませていた。どうにかして、団長が悪いとこじつけたいようだ。
自分がやった事は認めないで……最低な人。
「別に死んでも構わないと思って、今、ここにおります……ですが、私をここで切って捨てれば、必ず両陛下からお怒りを受けますよ。アレイスター竜騎士団の前々団長であるイスマエル・ラモルリエール。王族の皆様の命を救うため亡くなった、あの男の妻を殺したと、そんな汚名を着たいのならば」
ジリオラさんは啖呵を切って、その場は沈黙に包まれた。
……知らなかった。ジリオラさんの亡くなった旦那さんは、アレイスター竜騎士団の団長だった人なんだ……。
「……したくない」