求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
ウォルフガングが先に仕掛けたけれど、ルクレツィアは慎重に攻撃を防ぐ。けれど、戦いはルクレツィアの防戦一方になっていて、団長はいくら攻撃されても、ジルベルト殿下を乗せたウォルフガングに攻撃することはなかった。
嘘でしょう……団長はこんな時になっても、ジルベルト殿下に遠慮しているというの?
防戦するばかりで攻撃をしなければ、殺されてしまうかもしれない。ああ。けれど、団長はいつもこうしていた。
優しいからジルベルト殿下の悔しい気持ちを思いやり、自分が我慢すれば良いと、これまでに何もしなかった。
けれど、今は殺されてしまうかもしれないのに!!
私はもどかしい気持ちで、胸の前で手を組んだ。ウォルフガング側は幾度攻撃を仕掛けても、軽々と躱すルクレツィアに対し苛々しているようだ。
その時、無数の稲光が光り、破れかぶれな攻撃をウォルフガングが放ったのだとわかった。
「っえ……」
幾筋も空に線を描いた光、その一本が自分に向かって来ているのを見て、私は思わず目を瞑った。命の危険を感じたけれど、もうここから動いても手遅れだと瞬時に思ったのだ。
嘘でしょう……団長はこんな時になっても、ジルベルト殿下に遠慮しているというの?
防戦するばかりで攻撃をしなければ、殺されてしまうかもしれない。ああ。けれど、団長はいつもこうしていた。
優しいからジルベルト殿下の悔しい気持ちを思いやり、自分が我慢すれば良いと、これまでに何もしなかった。
けれど、今は殺されてしまうかもしれないのに!!
私はもどかしい気持ちで、胸の前で手を組んだ。ウォルフガング側は幾度攻撃を仕掛けても、軽々と躱すルクレツィアに対し苛々しているようだ。
その時、無数の稲光が光り、破れかぶれな攻撃をウォルフガングが放ったのだとわかった。
「っえ……」
幾筋も空に線を描いた光、その一本が自分に向かって来ているのを見て、私は思わず目を瞑った。命の危険を感じたけれど、もうここから動いても手遅れだと瞬時に思ったのだ。