求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
「殿下は……当分、外出は禁じられ、共に暴走することになった、ウォルフガングと会うことも禁じられているらしい」

「それは、まあ……そうだろうねえ。ウォルフガングも可哀想に。単なる巻き添えでしかないじゃないかい」

 可哀想なウォルフガングは愛する妻であるルクレツィアに地面へと落とされ、無数の竜から魔力を封じられ、今は殿下と引き離すためアレイスター竜騎士団にてゆっくりと静養しているらしい。

 ルクレツィアと一緒に居られるから、その方が良いのかもしれないけれど。

「ジリオラが言っていたことは、確かにそうだった。俺も……悪かった。殿下にはいつかわかって貰えるだろうと思っていたが、俺がわかって欲しいと働きかけねば、あの方にわかってもらえるはずもなく……こんなことを、引き起こしてしまった」

 ジルベルト殿下が暴走するまでに至ってしまったことを、団長は悔いるように話していた。

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