求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
団長も出会わなければ、傷つけることもないと思って居るから、ここには来ない。
「……だから、団長はそもそも、こういう場所に出てこないのね」
そういう女性に会わなければ、誰かの誘いを断ることもないし、断って傷つけることもない。
「まあね。それより、ウェンディ。子竜守でなくなったから、僕たち付き合えるね」
またそんなことを言い出したと呆れた私は、いつものように断ろうとすると、誰かが腰に手を回したことに気がついた。
「セオドア。一度、俺と本気で戦いたいと言っていたな。それを、受けよう。覚悟しておけ」
「……え? ユーシス? なんで?」
いきなりの挑発的な言葉に驚いているセオドアを置いて、団長は強引に私を連れて歩き出した。
団長はいつもと違い、凜々しい正装を着ていた。アレイスター竜騎士団の団長らしく、騎士服を豪奢にしたもので、いつもは風になびく黒髪も後ろへと撫で付けていた。
っ……嘘でしょう。団長。本当に来てくれたの?
まさかと思った。けれど、彼は私との約束を破るような……そんな人には、とても思えなくて……踊ってくれると約束してくれたから。
「……だから、団長はそもそも、こういう場所に出てこないのね」
そういう女性に会わなければ、誰かの誘いを断ることもないし、断って傷つけることもない。
「まあね。それより、ウェンディ。子竜守でなくなったから、僕たち付き合えるね」
またそんなことを言い出したと呆れた私は、いつものように断ろうとすると、誰かが腰に手を回したことに気がついた。
「セオドア。一度、俺と本気で戦いたいと言っていたな。それを、受けよう。覚悟しておけ」
「……え? ユーシス? なんで?」
いきなりの挑発的な言葉に驚いているセオドアを置いて、団長は強引に私を連れて歩き出した。
団長はいつもと違い、凜々しい正装を着ていた。アレイスター竜騎士団の団長らしく、騎士服を豪奢にしたもので、いつもは風になびく黒髪も後ろへと撫で付けていた。
っ……嘘でしょう。団長。本当に来てくれたの?
まさかと思った。けれど、彼は私との約束を破るような……そんな人には、とても思えなくて……踊ってくれると約束してくれたから。