求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。

06 就寝

 着替えを終えた私はアレイスター竜騎士団にやって来た初日ではあるものの、ジリオラさんに元で子竜守としての仕事を習っていた。

 やはり、子竜たちの首に巻かれていたリボンは、朝昼晩、そして、今は深夜にも必要な食事を終えてから入れ替えているらしい。

 子竜たちが飲んでいる白いミルクは、特別に調合されたもので、本来ならば自然の元で育ち吸収出来る栄養素を経口で補給出来るようになっているらしい。

「ウェンディ。ミルクをあげた子を間違わないように、首にあるリボンの色を変えておくんだよ」

「あっ……はいっ。わかりました」

 私は空になった硝子瓶を子竜から取り上げてから荷台に戻していて、その子のリボンを変えていない事をジリオラに指摘された。

 子竜たちは皆とっても可愛く、色含め個体差もあるにはあるのだけど、似ていて数が多いため、混ざってしまうとわからなくなる。

 私は慌てて、先程空の瓶を取り上げた子竜からリボンを外し、エプロンのポケットから赤いリボンを取り出した。

 首に巻かれているリボンも子竜の柔らかな鱗に傷を付けないように柔らかな木綿で出来ていて、特殊な金具で留められ、もし何か強い力で引っ張られれば容易に解けるようになっていた。

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