求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
彼は由緒正しい公爵家の出で、容姿も整っている……それなのに、どうしてかしら。素敵な男性である条件は整っているというのに、とてもうさんくさく、見えてしまうのは。
「セオドア。お久しぶりです……ええ。大分慣れて来て、食事も人並みに取れるようになって来ました」
当然のことのようにセオドアは私の隣の椅子へと腰掛け、私が驚いたのはその後、セオドアの隣にカートライト団長が腰掛けたからだ。
驚いた……カートライト団長は、てっきり私のことを嫌がって避けていると思っていたから、こんなにも近くに居るなんて、初めて。
「あれっ。ウェンディ。君、化粧してないんだ」
隣に座りごく近くで私の顔を見たセオドアは、驚いていた。
「する暇なんて……どこにも、ないんです」
苦笑いをするしかない。早朝から子竜たちの食事を済ませ、気がついたら夜に仕事を終える。救いなのはこれが延々続く訳ではなく、あとひと月程度で食事の間隔も間遠になるらしい。
貴族女性は化粧することが日常なので、私も最初何もしないままで人前に出ることには抵抗があった。
「セオドア。お久しぶりです……ええ。大分慣れて来て、食事も人並みに取れるようになって来ました」
当然のことのようにセオドアは私の隣の椅子へと腰掛け、私が驚いたのはその後、セオドアの隣にカートライト団長が腰掛けたからだ。
驚いた……カートライト団長は、てっきり私のことを嫌がって避けていると思っていたから、こんなにも近くに居るなんて、初めて。
「あれっ。ウェンディ。君、化粧してないんだ」
隣に座りごく近くで私の顔を見たセオドアは、驚いていた。
「する暇なんて……どこにも、ないんです」
苦笑いをするしかない。早朝から子竜たちの食事を済ませ、気がついたら夜に仕事を終える。救いなのはこれが延々続く訳ではなく、あとひと月程度で食事の間隔も間遠になるらしい。
貴族女性は化粧することが日常なので、私も最初何もしないままで人前に出ることには抵抗があった。