求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
私が冗談めかしてそう言うと、団長は目を細めて微笑んだ。
え。嬉しい。
私の言葉で笑ってくれた……これまでは全くと言って良いくらいに見たことがなかったけれど、記念すべき二回目の団長の微笑み。
「……ウェンディ。君は成竜に会ったことは、ないんだな?」
「はい。竜が空を飛ぶ姿を見たことは、ありますが……近くで見たことは、これまでにありません」
ゆっくりと歩き出し確認するような団長の言葉に答えた私は、もうすぐ会えるという竜に、いつになく楽しみな気持ちでいっぱいになり胸を高鳴らせていた。
「あの可愛い子竜ばかり見ていたら、成竜の姿に驚くかもしれない。美しいんだが……見るだけで恐怖を抱く人も多いようだ。強い力を持ち、人などすぐに殺せてしまう存在だから、それは間違っていないんだが」
どうやら団長は私が成竜を間近で見て、怖がってしまうかもしれないと、心配しているらしい。
「あの、私……多分、大丈夫だと思います」
「ウェンディは、どうしてそう思うんだ?」
まだ見てもいないのに『大丈夫』と言った私に理由を聞いた団長は、何も間違っていないと思う。
え。嬉しい。
私の言葉で笑ってくれた……これまでは全くと言って良いくらいに見たことがなかったけれど、記念すべき二回目の団長の微笑み。
「……ウェンディ。君は成竜に会ったことは、ないんだな?」
「はい。竜が空を飛ぶ姿を見たことは、ありますが……近くで見たことは、これまでにありません」
ゆっくりと歩き出し確認するような団長の言葉に答えた私は、もうすぐ会えるという竜に、いつになく楽しみな気持ちでいっぱいになり胸を高鳴らせていた。
「あの可愛い子竜ばかり見ていたら、成竜の姿に驚くかもしれない。美しいんだが……見るだけで恐怖を抱く人も多いようだ。強い力を持ち、人などすぐに殺せてしまう存在だから、それは間違っていないんだが」
どうやら団長は私が成竜を間近で見て、怖がってしまうかもしれないと、心配しているらしい。
「あの、私……多分、大丈夫だと思います」
「ウェンディは、どうしてそう思うんだ?」
まだ見てもいないのに『大丈夫』と言った私に理由を聞いた団長は、何も間違っていないと思う。