求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
こんな風に安心を感じていた夜があった事、失ったのはほんの少し前だというのに、私はすっかり忘れてしまっていた。
◇◆◇
パッと目を覚ませばルクレツィアはくるりと私を取り巻くようにして、身体を丸めていた。近くに団長が横になっているのに気がつき、私は慌てて立ち上がった。
「あ。私……眠ってしまって……申し訳ありません」
あまりにもルクレツィアの大きな羽根の中が温かくて心地よくて、眠ってしまったようだ。高級なベッドよりも、寝心地はとても良かった。
顔を上げた団長は私を確認してから立ち上がり、目を細めて言った。
「君が眠ってしまってから、それほど時間は経っていない。決まりとは言え息子のアスカロンに会えず、ルクレツィアも、このところ寂しい思いをしている。君からはあの子の匂いがしていて、とても心地が良いと言っていた」
くるりと丸まっていたルクレツィアは、体勢を立て直し、頭を伸ばして団長に首を撫でてもらい甘えていた。
「ですが、仕事中に眠ってしまい、申し訳ありません」
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パッと目を覚ませばルクレツィアはくるりと私を取り巻くようにして、身体を丸めていた。近くに団長が横になっているのに気がつき、私は慌てて立ち上がった。
「あ。私……眠ってしまって……申し訳ありません」
あまりにもルクレツィアの大きな羽根の中が温かくて心地よくて、眠ってしまったようだ。高級なベッドよりも、寝心地はとても良かった。
顔を上げた団長は私を確認してから立ち上がり、目を細めて言った。
「君が眠ってしまってから、それほど時間は経っていない。決まりとは言え息子のアスカロンに会えず、ルクレツィアも、このところ寂しい思いをしている。君からはあの子の匂いがしていて、とても心地が良いと言っていた」
くるりと丸まっていたルクレツィアは、体勢を立て直し、頭を伸ばして団長に首を撫でてもらい甘えていた。
「ですが、仕事中に眠ってしまい、申し訳ありません」