求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
それは、本当に瞬く間。ほんの一瞬のことで、私自身にも何が起こったか、わからなかった。
「え……っ?」
かすかな違和感で剥き出しの腕を触ると、ぬるっとした感触がした。赤い血が私の白い服に落ちる。
「……アスカロン。大丈夫だ。落ち着け」
そこに優しく声を掛ける、団長の低い声。アスカロンの方向を見れば、持っていた硝子瓶がない。
……私がこの子を驚かせたから、衝撃で割れた硝子が私の腕を切ったんだ。
それは認識することは、出来た。けれど、わからない。ここから、何をどうすれば、正解なのか……私には何もわからなくて……動きを止めることしか。
「キュっ……キュウっ!! キュウキュウ!!!」
今まで聞いた事のない緊急性のある鳴き声をあげたアスカロンは、全身から光を放った。私は慌てて目を閉じて、そして、開いた時にはそれは出来ていた。
「……え?」
大きな光の繭が部屋の中にあって、アスカロンはその中でくるりと丸まっていた。
「えっ……嘘……嘘でしょう」
「え……っ?」
かすかな違和感で剥き出しの腕を触ると、ぬるっとした感触がした。赤い血が私の白い服に落ちる。
「……アスカロン。大丈夫だ。落ち着け」
そこに優しく声を掛ける、団長の低い声。アスカロンの方向を見れば、持っていた硝子瓶がない。
……私がこの子を驚かせたから、衝撃で割れた硝子が私の腕を切ったんだ。
それは認識することは、出来た。けれど、わからない。ここから、何をどうすれば、正解なのか……私には何もわからなくて……動きを止めることしか。
「キュっ……キュウっ!! キュウキュウ!!!」
今まで聞いた事のない緊急性のある鳴き声をあげたアスカロンは、全身から光を放った。私は慌てて目を閉じて、そして、開いた時にはそれは出来ていた。
「……え?」
大きな光の繭が部屋の中にあって、アスカロンはその中でくるりと丸まっていた。
「えっ……嘘……嘘でしょう」