求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
「だとするならば、次に食事が必要なのは六時間後。それまで、まだ余裕がある……この光の繭について、詳細を調べ、対策を取る時間はあるんだ。アスカロンのことを心配するのは有り難いことだが、君は嫁入り前で身体に傷が残る前に、治療する必要がある。俺の指示に従え。良いな?」
鬼気迫る迫力で団長は私へと言い聞かせ、アスカロンにはまだ時間的猶予があること。私の傷はすぐに治療すべきだということを、教えてくれた。
「……わかりました」
団長は別に竜力が強いからという理由で、アレイスター竜騎士団団長職を任されている訳ではないと、私はその時に思った。
自分の竜の子なのだから、私以上に混乱し、こんな事になってしまった原因の私を責め立てることだって出来たはずだ。
けれど、団長はそれをしなかった。そして、今ここにある事態をすぐさま把握し、優先度を付けて何をすべきか決めた。
私も団長に諭され、だんだんと落ち着いて来た。そうよ。自分がこんな状況を作り出してしまったことで、混乱して私が泣いてしまって、そして何がどうなるの?
良い方向になんて、向かう訳が無い。
一番に泣きたいのは、こんなことになってしまった子竜アスカロンで、お世話中に『驚かせてはいけない』という禁忌を犯した私になんかに泣く資格なんてない。
落ち着かなくては。そして、この時に考え得る最善の手使わなくては……子竜たちの命を守るために、私は子竜守という仕事を任されているはずなのだから。
鬼気迫る迫力で団長は私へと言い聞かせ、アスカロンにはまだ時間的猶予があること。私の傷はすぐに治療すべきだということを、教えてくれた。
「……わかりました」
団長は別に竜力が強いからという理由で、アレイスター竜騎士団団長職を任されている訳ではないと、私はその時に思った。
自分の竜の子なのだから、私以上に混乱し、こんな事になってしまった原因の私を責め立てることだって出来たはずだ。
けれど、団長はそれをしなかった。そして、今ここにある事態をすぐさま把握し、優先度を付けて何をすべきか決めた。
私も団長に諭され、だんだんと落ち着いて来た。そうよ。自分がこんな状況を作り出してしまったことで、混乱して私が泣いてしまって、そして何がどうなるの?
良い方向になんて、向かう訳が無い。
一番に泣きたいのは、こんなことになってしまった子竜アスカロンで、お世話中に『驚かせてはいけない』という禁忌を犯した私になんかに泣く資格なんてない。
落ち着かなくては。そして、この時に考え得る最善の手使わなくては……子竜たちの命を守るために、私は子竜守という仕事を任されているはずなのだから。