求職令嬢は恋愛禁止な竜騎士団に、子竜守メイドとして採用されました。
……私が、こんな事をしてしまったから。
「団長。申し訳ありません……私が大きな音を立てて、あの子を驚かせてしまったから」
彼は何か深く考え込んでいたのか、私の声が聞こえてようやく、ここに居ると気がついたらしい。
「大丈夫だ。ウェンディのせいではない。傷の具合はどうだ?」
「はい……団長のおかげで、すぐに処置をしていただけたおかげで、傷もほぼ残らないだろうと……」
「そうか。それは良かった」
ほっと息をついた団長は、そこでまたアスカロンを見たので、私も光の繭へと視線を向けた。
金色の藁の上にはほんのり光る白い繭があり、その中に見えるのは半透明の黒い子竜。驚いて私に怪我を負わせた事がショックで、閉じ籠もってしまった。
どうしたら良いの……本当にわからない。
「……ジリオラに聞いたところ、頻繁な栄養補給は必要なものの、アスカロンはこれまで順調に育ってはいるし、数時間で出ることが出来れば弱ることもなく大丈夫だろうと言っていた。それに、光の繭もルクレツィアに聞けば、身を守る結界のようなもので、最悪の場合、成竜である自分なら破ることが出来るとは言っていた」
「団長。申し訳ありません……私が大きな音を立てて、あの子を驚かせてしまったから」
彼は何か深く考え込んでいたのか、私の声が聞こえてようやく、ここに居ると気がついたらしい。
「大丈夫だ。ウェンディのせいではない。傷の具合はどうだ?」
「はい……団長のおかげで、すぐに処置をしていただけたおかげで、傷もほぼ残らないだろうと……」
「そうか。それは良かった」
ほっと息をついた団長は、そこでまたアスカロンを見たので、私も光の繭へと視線を向けた。
金色の藁の上にはほんのり光る白い繭があり、その中に見えるのは半透明の黒い子竜。驚いて私に怪我を負わせた事がショックで、閉じ籠もってしまった。
どうしたら良いの……本当にわからない。
「……ジリオラに聞いたところ、頻繁な栄養補給は必要なものの、アスカロンはこれまで順調に育ってはいるし、数時間で出ることが出来れば弱ることもなく大丈夫だろうと言っていた。それに、光の繭もルクレツィアに聞けば、身を守る結界のようなもので、最悪の場合、成竜である自分なら破ることが出来るとは言っていた」