短編集
母…「私も若かったら…」
父…「母さんは、若いよ。どう?二人目…」
おばあちゃん…「揉んでもらえ?でかくなる…」
……。
「父さん、私…ここの子なの?」
私の質問に母が答える。
「あれかしら~~?適当な病院で、…あの人…やっぱり…子供間違えたのかしら?」
父も笑いながら「あぁ、あれ!うちの子にしては、賢そうだったから…」
そして、二人が私の顔を見る。
「ね、あの時のお母さんに似てない?」
「あぁ、5歳ぐらいから思っていたんだ。」
……。
冗談…だよね??
「親類の誰にも似とらんね~~」
いや、年末やお盆で…みんな笑ってたけど…本気??
食事も進まないうちに、時間が来る。
「ま、いいか!」
「ね、子供は…確か…付いてた記憶なんか…ね?」
なんでやねん?!!
呆然とする私を、蒼が引きずっていく。
「…いってきま~…す」
こんな毎日が…続く。
その隣に…蒼が増えた。まさか、本当は…蒼が子供??
私の家は…
【チュ…】
へ…?
頬に、柔らかい…まさか…
「何、しやがった!!」
【バシッ】
奴の頬を、思いっきり叩く。
「…はぁ…はあっ」
怒りに、蒼を睨みつける。
「すっきりした?」と、笑う。
…すっきり…した??
「大丈夫だよ朱理…」
【ホッ…】
何か、つまっていたものが…取れた感じだ。
「蒼、あり…」
「朱理の貧乳は…大きくなる予定だろ?なんなら、俺が大きくしてやろうか?」
…の、大丈夫??
あぁ、私がバカだった。
いいわ…他所の子だろうが、乳が小さかろうが…気にしない!!
この、爽やかな顔したハラ黒…め!!
「蒼ぉ~~。おはよう♪」
彼女の登場…大園 恵理夏(おおぞの えりか)さん。
同じクラスだ…。
綺麗な顔で、クラスで目立っている。
タイプが違う…し、ちょっと…苦手。
「じゃ、蒼…。先に行くわ。」
…何でいつも家に来る…?あぁ、朝食か。
蒼は、最近向かいのコーポに引っ越してきた。
独り暮らし…。
彼女に作ってもらえばいいのに。