泡沫の恋
私の護衛係は本来別の者が付いていた。

まあその人がやる気のない。

私は1人で決して出歩いてはいけないのだ。

理由としては私が新城組の娘だと周りの組にもバレているから。

片時も油断できない中、コンビニに少し用事があったのだけどそこで護衛係に声を掛けた。


「ごめんね、少しコンビニに行きたいんだけど着いてきてくれる?」

「コンビニ?すぐそこっすよね?行ってきていいっすよ勝手に」


と返されてしまった。

確かに数分の距離だし、その時は実際問題は無かった。

少しヒヤヒヤしたものの無事に帰ってこれたし、問題になるはずはなかったんだけどその元護衛係はボコボコにされていた。

馬乗りになって拳を振り下ろしていた男、それが朔夜だった。
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