泡沫の恋
油断
その日はたまたま大学での用事が少し早く終わった。

本来朔夜に伝えていた時間よりも30分ぐらい早くて、少し待つ羽目になる。いつもなら中で待っているんだけど、今日はコンビニで飲み物を買いたくて少しなら大丈夫かと大学から歩いて1分ほどのコンビニに向かう事にしていた。

最近は朔夜がいても何も無いし、居なくても前は5分の距離で大丈夫だったしと、油断してたんだと思う。

もう周りは帰ってしまっていたりで人は少なくて、私は後ろから急に口を塞ぐように抱き締められそこで意識を失った。





𓂃𓈒𓂂𓏸






目を覚ますと薄暗い部屋の中。倉庫のような場所で目を覚ます。

口は布で縛られていて、手、足は紐で縛られている。

やっちゃった…、状況を理解して青ざめる。本当に大人しくしとけば良かった。

これを朔夜に知らせる方法もない、それに私が捕まったっと知れば朔夜の身も安全ではない。

護衛責任に問われてしまって、私が勝手な行動したでは済まないのだ。分かっていたのに何で、油断して…。

その事はあの居酒屋の後、再三朔夜からも言われたし、お父さんも気付いていたのか実はひっそり注意されていた。

だから大人しくしていたのもあったし、何もせず朔夜の元を離れない様にしていたのに、私の少しの油断のせいで。
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