泡沫の恋
「大丈夫、なわけねぇな。」


そう言いながら少し震えている私の身体を軽く抱き締めて、他の組員に面に車を回すよう指示をする。

こんな男に抱き締められて私も安心するなんてどうかしてる。こんな危険な男なのに、ずっと待ってた。

助けてほしい時、すぐに浮かんだのが朔夜だった。


「はあああ、まじで焦った。」

「ごめん、ごめんね」


出る様になった声で、必死に謝ると朔夜は少し呆れた様に笑う。


「本当、冒険好きのお嬢さんは困りもんだわ。」


私が落ち着くまで抱き締めて傍に居てくれた。後々車が着いたと聞いて一緒に出て組まで一緒に戻る。
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