御曹司に元日デート誘われました。
「おばあちゃんもお母さんも気合い入れ過ぎだよ!普段着でよかったのに……」
私が抗議するが母も祖母も気にしてないようだ。
「昔リオくん大好きって言ってたじゃないの!しかもいい子になって帰って来たし!サクラとリオくんがくっつけば……うふふっ」
「まあ!綺麗になったねぇ!ばあちゃんもサクラの幸せを願ってるからねぇ。いやいやべっぴんさんだ」
私は二人の喜びように呆れた。確かに初恋だったけど、大人になってるから、どうなるかなんて分からないのに……。
その時、玄関のチャイムが鳴り響いた。きっとリオだ。私がドアを開けると、リオは私の姿を見て、驚いた。そうして、感動したように目を輝かせ、澄んだ吐息を漏らす。
「サクラちゃん、こんなに綺麗になって……!そして日本を感じる!着物はなんて美しいんだろう……!」
私はそんなリオに照れてしまった。リオは海外から帰って来たばかりだからか、日本文化に触れると、どうもこの調子らしい。