脳内大クリスマス大会'07
紛う方無き我が手足
あたしの名はアレクサンドラ餡子

暗闇の仲間達からはあんころ餅って呼ばれてるわ

実はあたし、謎の組織に監禁されてるの

もう10年になるわ・・・

自我が芽生え始めた時から

ずっとずっと

この乾燥した暖かく薄暗い

机の下のような場所で暮らしているわ

周りは全て布団の様な布で覆われ

部屋の真ん中には赤く光る暖かい照明があるの

部屋の中にはラジオとゴミ箱・・・

それと食べかけのお菓子があるわ

謎の組織って言ってもどうやら相手は一人だけみたい

毎日朝と夜にお菓子と水と薬をくれるの

それとゴミ箱を部屋の外に出しておくと片付けてくれるし

ラジオの電池が切れた時も取り換えてくれるわ

まだ一度も声を聞いた事が無いから男か女かなんて分からないけど

きっと男に違いないわ

だってあたしの催す生理現象の一切を

そいつが処理してくれるんだもん

下着だって服だって買ってきてくれるの

しかもあたし好みの

超能力者か何かだとあたしは睨んでるわ
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