はわわって言えばなんとかなると思ってた~拗らせ次期宰相からの執愛はウザい!~
3.はわわの想定外な結末
――そう、これで終わるはずだったのに。
「なんっで! 私が今! 勉強させられてんのよぉッ!」
「はい、発作を起こさないでくださいませ、トレイシー様。貴女様はリチャード様の婚約者なのですからこれくらいは学んでいただきませんと」
それとも、この程度もできませんか? なんて煽りのようなことを重ねてくるのは、なんとアイツがつけた家庭教師である。
(まさか、まさかまさかこんなことになるだなんて!)
既成事実を作った。そして責任を取るという言質まで貰えたのはラッキーだった。そう、あの日は思っていたのだが。
「まさかこんなに勉強漬けにされるなんて!!」
「まだこれ序章ですからね。リチャード様は次期宰相に内定されてるんです、その妻になるのですから当然ですよ」
「くっそぉぉ!」
「はい、汚い言葉は使わない」
(本当にはわわ過ぎる事態なんだけどォッ!)
腹の底から湧き出る苛立ちを隠すこともせず、大きく舌打ちをしながら目の前に積み上げられたありとあらゆる書物を見た時だった。
「なんっで! 私が今! 勉強させられてんのよぉッ!」
「はい、発作を起こさないでくださいませ、トレイシー様。貴女様はリチャード様の婚約者なのですからこれくらいは学んでいただきませんと」
それとも、この程度もできませんか? なんて煽りのようなことを重ねてくるのは、なんとアイツがつけた家庭教師である。
(まさか、まさかまさかこんなことになるだなんて!)
既成事実を作った。そして責任を取るという言質まで貰えたのはラッキーだった。そう、あの日は思っていたのだが。
「まさかこんなに勉強漬けにされるなんて!!」
「まだこれ序章ですからね。リチャード様は次期宰相に内定されてるんです、その妻になるのですから当然ですよ」
「くっそぉぉ!」
「はい、汚い言葉は使わない」
(本当にはわわ過ぎる事態なんだけどォッ!)
腹の底から湧き出る苛立ちを隠すこともせず、大きく舌打ちをしながら目の前に積み上げられたありとあらゆる書物を見た時だった。