はわわって言えばなんとかなると思ってた~拗らせ次期宰相からの執愛はウザい!~
(私の代わりに払ってくれた退職金の分だけでも役にたたなくちゃだわ)
 私はそんなことを考えながら、再び勉強へと戻ったのだった。

 ◇◇◇

「つっかれたぁー!」
 はあぁ、と大きなため息を吐きながら与えられた部屋へと向かう。向かった部屋はどういうわけか、侯爵家に用意された私の自室だ。
 なんとどう手を回したのか、リチャードと一夜を共にした翌日から私の部屋が侯爵家にしれっとできていたのだ。とはいえ男爵家にはいつ借金取りが来るかわからなかったのでありがたくはあるのだが。
「でも翌日ってどういうことよ……」
 なんて呟きとともに私の口から嘲笑が漏れる。
 不可解なことはそれだけではない。どういうわけか、侯爵家へと連れられた私は皆に歓迎されてしまったのだ。もちろん流石に身分差という言葉が一番に過る状況で花嫁修行が始まり、戸惑った私は抵抗した。まず最初に実行したのは必殺技の「はわわ」である。

 だが、少しの慰謝料をはわわで手に入れ、それを元に借金を返す――そういう計画で繰り出したはわわが打破されたのだ。
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