はわわって言えばなんとかなると思ってた~拗らせ次期宰相からの執愛はウザい!~
 毎晩しっかり施錠確認していたのにそもそも無人の部屋だったのなら私はとんだ道化だ、と思わずムッとしながら部屋へと足を踏み入れると、幸か不幸か部屋自体は使われているようだった。
(ってことは、まだ執務から帰って来てないってことね)

 時期宰相に内定しているリチャードは、日々後継者教育と実務をこなしていると聞いている。それはきっと私が受けている勉強よりはるかに難しく、そして責任が伴うものだろう。
「出直すしかないわね」
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