はわわって言えばなんとかなると思ってた~拗らせ次期宰相からの執愛はウザい!~
「失礼すぎんのよ、アンタは……ん、んんっ!?」
あまりの言い草に文句を言ってやろうと見上げた瞬間、ちゅ、と振ってきた口づけに固まってしまう。
「な、な、な……っ」
「おやすみ、トレイシー」
「――ッ、お、おやすみなさい!」
一瞬遅れてハッとした私が慌てて文句を言おうとリチャードの方を見ると、今まで見たようなどこかニヤついたいやらしい笑顔ではなく、ふわりと花が綻ぶような笑顔を向けている。そのことに動揺し、私は文句も言えずただただ寝る前の挨拶だけを返して自室へと駆け戻ったのだった。
あまりの言い草に文句を言ってやろうと見上げた瞬間、ちゅ、と振ってきた口づけに固まってしまう。
「な、な、な……っ」
「おやすみ、トレイシー」
「――ッ、お、おやすみなさい!」
一瞬遅れてハッとした私が慌てて文句を言おうとリチャードの方を見ると、今まで見たようなどこかニヤついたいやらしい笑顔ではなく、ふわりと花が綻ぶような笑顔を向けている。そのことに動揺し、私は文句も言えずただただ寝る前の挨拶だけを返して自室へと駆け戻ったのだった。