はわわって言えばなんとかなると思ってた~拗らせ次期宰相からの執愛はウザい!~
「私も気になっておりましたわ。家格を考えても釣り合っておられませんし」
ねぇ、なんて顔を見合わせわざとらしくそんなことを口にするが、そんなの私だって同感である。
そもそも私たちの婚約は私が彼にお酒を飲ませ酩酊させたところに無理やり付け込んだ結果のものだ。そこに彼の意思はなかったし、正直卑怯な手を使ったという自覚もある。
(だから婚約までしろとは言わなかったんだけど)
それでも他人から突きつけられる事実がこんなに不愉快だなんて思っていなかった私は、近くのテーブルにあったお酒のボトルを鷲掴みした。私の突然の行動に令嬢たちがギョッとし一歩後退るが、そんな彼女たちににこりとイイ笑顔を向ける。
「教えて差し上げましょうか」
「え? な、何を」
「私がどうやってリチャード様を手に入れたのか」
(あら。私、思ったより酔っていたのかしら)
くすりと笑い、彼女たちに一歩近付くと更に令嬢たちが一歩後退るが、そんなこと気にせず大きく一歩近付いた。そのままボトルごとを思い切り呷ってやろうと思った、その時。
「ははっ、本当に目が離せないな」
ねぇ、なんて顔を見合わせわざとらしくそんなことを口にするが、そんなの私だって同感である。
そもそも私たちの婚約は私が彼にお酒を飲ませ酩酊させたところに無理やり付け込んだ結果のものだ。そこに彼の意思はなかったし、正直卑怯な手を使ったという自覚もある。
(だから婚約までしろとは言わなかったんだけど)
それでも他人から突きつけられる事実がこんなに不愉快だなんて思っていなかった私は、近くのテーブルにあったお酒のボトルを鷲掴みした。私の突然の行動に令嬢たちがギョッとし一歩後退るが、そんな彼女たちににこりとイイ笑顔を向ける。
「教えて差し上げましょうか」
「え? な、何を」
「私がどうやってリチャード様を手に入れたのか」
(あら。私、思ったより酔っていたのかしら)
くすりと笑い、彼女たちに一歩近付くと更に令嬢たちが一歩後退るが、そんなこと気にせず大きく一歩近付いた。そのままボトルごとを思い切り呷ってやろうと思った、その時。
「ははっ、本当に目が離せないな」