年の差十五の旦那様 外伝①~捨てる恋あれば、拾う恋あり?~
「あの、俺、家出してきたのはいいんですけど、無計画で……」
「知ってます」
先ほどのお話を聞いていると、無計画なのはすぐにわかる。
心の中だけでつぶやいて、私は彼の言葉の続きを待った。
「だから、出来たら働きたいとは思っているんです」
彼の瞳が私をじぃっとまっすぐに見つめてくる。……心臓が、また跳ねた。
「俺、王都では騎士として働いていたので、護衛とかそういう仕事が……」
「……欲しいのですか?」
きょとんとして私が言葉の続きを予想すると、アシュリーさんはうなずいた。
っていうか、初対面の人に仕事を紹介してもらおうって図々しいわね。
(いや、今更か……)
もしかしたら彼には、私がとっても親切な人に見えているのかも……というか、それが全てだろうなぁ。
食事をごちそうしたしね。
「いや、無理だったら全然大丈夫です。職業斡旋所の場所だけでも、教えてもらえたら……と」
手をぶんぶんと目の前で振った彼。
その姿を見ると、私は彼を放っておけないと思ってしまった。
元々世話好きなタイプなのも関係していると思う。
(そういえば、旦那さまが新しい護衛を探していたわね……)
つい先日、リスター伯爵家の護衛が一人辞めた。とはいっても、彼の父が腰を悪くしたらしく、田舎に帰るための退職だった。
職場環境が悪いわけではない。私はここ以上に働きやすい職場を知らないし。
「……私の仕えている旦那さまが、護衛を探していたのですが」
「はい」
「もしよかったら、紹介しましょうか?」
身元もはっきりしているし、悪い人じゃなさそうだし。
それに、雇うか雇わないか。決めるのはあくまでも旦那さま。私は紹介するだけだ。
「お願いします!」
アシュリーさんは、私の言葉にすぐに返事をした。
「貧乏生活、もう本当にこりごりなので!」
どうやら、この数日の空腹が相当堪えているようだった。まぁ、私には関係ないけど。
「知ってます」
先ほどのお話を聞いていると、無計画なのはすぐにわかる。
心の中だけでつぶやいて、私は彼の言葉の続きを待った。
「だから、出来たら働きたいとは思っているんです」
彼の瞳が私をじぃっとまっすぐに見つめてくる。……心臓が、また跳ねた。
「俺、王都では騎士として働いていたので、護衛とかそういう仕事が……」
「……欲しいのですか?」
きょとんとして私が言葉の続きを予想すると、アシュリーさんはうなずいた。
っていうか、初対面の人に仕事を紹介してもらおうって図々しいわね。
(いや、今更か……)
もしかしたら彼には、私がとっても親切な人に見えているのかも……というか、それが全てだろうなぁ。
食事をごちそうしたしね。
「いや、無理だったら全然大丈夫です。職業斡旋所の場所だけでも、教えてもらえたら……と」
手をぶんぶんと目の前で振った彼。
その姿を見ると、私は彼を放っておけないと思ってしまった。
元々世話好きなタイプなのも関係していると思う。
(そういえば、旦那さまが新しい護衛を探していたわね……)
つい先日、リスター伯爵家の護衛が一人辞めた。とはいっても、彼の父が腰を悪くしたらしく、田舎に帰るための退職だった。
職場環境が悪いわけではない。私はここ以上に働きやすい職場を知らないし。
「……私の仕えている旦那さまが、護衛を探していたのですが」
「はい」
「もしよかったら、紹介しましょうか?」
身元もはっきりしているし、悪い人じゃなさそうだし。
それに、雇うか雇わないか。決めるのはあくまでも旦那さま。私は紹介するだけだ。
「お願いします!」
アシュリーさんは、私の言葉にすぐに返事をした。
「貧乏生活、もう本当にこりごりなので!」
どうやら、この数日の空腹が相当堪えているようだった。まぁ、私には関係ないけど。